月を想う 番外編 月を想う 暗い夜空から、やわらかな雨が降っている。 普段は虹色の光彩がふわりとかかって見える終の涯の空も、さすがに星も見えないこんな夜は、ただ一面に墨を塗り込めたようだ。 「まだやまないねェ。だいぶ弱くはなってるんだけど」 「今夜中には上がるって、... 2020.08.08 月を想う 番外編