八重山振りの君    八重山振りの君 (五)
        その、夜半過ぎ。ふっと、葵は目を覚ました。 よく寝ていたように思う。何故自分が目を覚ましたのかよく分からず、葵は仰向けになったまま、ぼんやりとあたりを眺めた。 光源が囲炉裏の小さな火種だけなせいで、小屋の中はほぼ夜の帷に呑まれている。粗末で...      
                        
    
            八重山振りの君    
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