cats and dogs

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朔の章 第三のパンドラ(3)

「なぜ言いつけを守れないのかしらね」 その日の夜。いつもながら豊かな胸元と締まった腰を見せ付けるような装いと、きらめく貴金属で豪奢に身を飾ったアリサは、忌々しげにサクを見ながら言った。「……ごめんなさい……」「謝って済むと思っているの」 呟...
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朔の章 第三のパンドラ(2)

飼い始めたサクの外見を、アリサは自分好みに綺麗に整えることを始めた。 右の耳朶に一つだけ穴を開け、血のように赤いガーネットの小さなピアスをつけさせた。ボディピアスやタトゥーといったものは、サクには施さなかった。他の「飼い犬」達の中にはそれら...
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朔の章 第三のパンドラ(1)

気を失ったサクは、次に気がついたら綺麗に整えられたアリサのベッドに横たえられていた。 全裸のままではあったが、軽く肌触りのいい毛布をかけられ、身体の汚れも拭われている。身体がまだひどく重く、起き上がれずにいたところに、アリサがやってきた。 ...
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朔の章 第二のパンドラ(4)

「…………っは……も、うっ……!」 と、そこでいきなり、アリサが細い両腕に力をこめ、サクを突き飛ばすように押した。それほど強い力ではなかったが、驚いてサクは動きを止めてしまった。 その隙を逃さず、アリサはサクを身体の上から押しのけた。身を起...
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朔の章 第二のパンドラ(3)

車は雨に濡れた道を走り続け、どこか大きなビルの地下にある駐車場に入った。 走る間サクはぐったりと声もなくシートに凭れ、いけないと思いつつも、いつしかうつらうつらしていた。 その間アリサは何も声をかけるでもなく、構うでもなかった。その様子に、...